アスペルガーのいぬ

何を考えたか

你們是美麗

人間が美しくてびっくりする。

 


醜いのも人間なのにそれと同じくらい、醜いところすらも人間は美しかったりもする。

人間が美しいのは言葉を持っているからだ。何度も書いている気がするけど、人間は言葉でできている。人格が言葉でできていると言ったほうが正しいかもしれない。

他人と関わるようになったとき、相手を見るのも自分を見せるのも言葉を使う。その言葉を考えて、選んで、口に出す。息を吸って、吐くことよりもずうっと美しいなと思う。

言葉が丁寧でもいい。丁寧じゃなくてもいい。本音がつい出てしまったり、取り繕ってしまったり、嘘をついたりしたとしてもそれは人間にしかできないことで、だからこそ美しい。

文字も言葉だ。書き手特有のクセなんかはその人と対話しているのを感じられるような気がする。そして、残るということには価値がある。

残すことに対してはとても意識しているつもりで、今も「残さなくては」と思って「今日、人間が美しいと自分は感じた」ということを記録している。なぜかはわからないけど、突然美しさにびっくりしたのだ。とても攻撃的で、他人に対して酷く遇らうようなことをする自分がいるくせにこんなことも思う。

それも誰かからすれば、美しいのかもしれない。(自分では全くそう思ったことがないけれど。)

 


美しいものを全て知って、記録して残すには人生は短すぎる。美しいものを知ることができなくなったとき、人生はひどく退屈で長いと感じるのだろう。

美しいものがわからなくなってしまったとき、私はこの記録を読み返そうと思う。

 


2019/05/28 中村芽莉